『曹洞宗 宝壽山 正安寺』の概要と塚田 雅俊氏について、詳しく解説していきます!
曹洞宗 宝壽山 正安寺
住職 塚田 雅俊のプロフィール
平安時代から続く「曹洞宗 宝壽山 正安寺」に生まれ、幼い頃から住職になることを意識して育つ。14歳から3年間、愛知県にある曹洞宗の寺院・豊川稲荷(妙厳寺)にて修行を積んだ後、駒澤大学に進学。大本山永平寺、駒澤大学大学院を経て「正安寺」に戻り、8年間副住職を務めた後、住職となる。お布施の金額を明示するなど、時代に合わせた先進的な取り組みで全国から注目を集めている。
時代に合わせ、寺院運営の仕組みを改革
私の家系は先祖代々、このお寺の住職を引き継いできました。一人っ子として育った私は、幼い頃から後を継ぐことを意識していました。14歳から愛知県の豊川稲荷で3年間修行し、その後駒澤大学に入学しました。さらに、大本山永平寺や駒澤大学大学院を経て、26歳でこのお寺に戻り、父親のもとで8年間副住職を務めた後に住職に就任しました。私が住職を務める当寺は、37代目になります。
日本における寺院の状況には、以前から大きな危機感を抱いていました。少子高齢化や核家族化、都市への人口流入による地方の過疎化、宗教離れなど、社会の変化に伴い、地域密着型の檀家制度が成り立たなくなり、多くの寺院が廃寺に追い込まれています。このままいけば、今後20年で寺院の数は現在の半分以下になると考えています。従来の檀家制度は地域に根差したものでしたが、仏事で必要なお布施の金額など、一般の方からは不透明な部分が多く、今のやり方で経営していては淘汰されてしまうという危機感から、全国からの檀家募集やお布施、葬儀・法事にかかる費用の透明化に取り組み始めました。
事前に費用を明示し安心を提供
全国から当寺へ入檀していただける仕組みを整えたところ、東京などの関東地域を中心に、県外に住む檀家様の数が増え、全体の2~3割を占めるまでになりました。今後も県外からのご入檀は増えるだろうと予想しています。「明快で安心できる」とお喜びの声もいただいており、例えば、お葬式の打ち合わせでは見積もりを作成し、喪主様にお見せしています。複数のプランからご意向に沿ったものを選んでいただけるようにしています。
気軽に相談できる寺院であるために
ホームページなどを通じて当寺の取り組みを知り、興味を持ってくださった方からの問い合わせがあると、私たちの努力が評価されていると感じ、大変嬉しく思います。どんなきっかけでも構いませんので、幅広い年代の方々に当寺に興味を持っていただきたいと願っています。
皆様から信頼され、気軽にご相談やお参りができるお寺であるために、今後も透明性の高い寺院運営を続けていきます。現在は世代間で価値観が大きく異なる時代ですので、自分の考えに自信を持てない方も多くいらっしゃいます。仏教は新しいものの見方や、一人ひとりの考えを尊重する視点を与えてくれる非常に有用なものです。私は、当寺を通じてそのような仏教の教えをより多くの方にお伝えできれば嬉しいと思っています。